ゴールデンエイジは過ぎたら手遅れ?中学生からでも運動能力は伸ばせます|コーチの答え
こんにちは、ぷでぃまです!
「ゴールデンエイジは12歳まで」。どこかでそう知って、中学生になったわが子を見ながら、そっと焦っている。そんな方に向けて書いています。
結論からお伝えします。手遅れではありません。
運動能力の伸びは、9〜12歳頃でぷつりと止まるものではないからです。伸びやすいものが、時期ごとに入れ替わっていくだけ。
中学生には、中学生の「伸び番」がちゃんとあります。
もう中学生だし、今さら遅いですよね…
その声を、指導の現場でよくいただきます。でも、過ぎた時期を悔やむより、今の体に合ったことを始めるほうが、ずっと近道です。
そもそも運動が伸びるかどうかは生まれつきで決まらない、という話は「運動神経は遺伝で決まる」って本当?運動が苦手な親御さんへ、コーチの答えにまとめました。あわせて読むと、少し肩の力が抜けるはずです。
この記事では、「手遅れ」という言葉に押しつぶされそうな親御さんへ、今からできることをお話しします。
この記事で分かること
- 「この時期を逃すと二度と伸びない」が誤解である理由
- 13〜15歳頃に筋力・持久力・戦術理解が伸びやすい背景
- 動きの習得はゼロにならず、幼い頃の経験を応用できること
- 中学生が今日から始められる3つのこと
- 他の子と比べる焦りとの、付き合い方
なぜ「もう手遅れ」と感じてしまうのか

「ゴールデンエイジ」という言葉には、どこか締め切りのような響きがあります。過ぎたら終わり。そう受け取ってしまうのも、無理はありません。
でも、ここには誤解が一つあります。ゴールデンエイジが「運動能力が最も伸びやすい時期」だとしても、それはこの時期だけしか伸びないという意味ではありません。
伸びやすさの種類が、年代で移り変わっていくというだけの話です。
たとえるなら、季節の野菜に近いかもしれません。夏に採れやすいものと、秋に採れやすいものは違う。
夏が終わっても、畑が枯れるわけではありません。秋には秋の実りがあります。
体の育ちも、これとよく似ています。
だから「12歳を過ぎた=チャンスを使い果たした」ではないんです。焦って過去を振り返る手を、いったん止めてみてください。
今いる場所から見える景色のほうが、実はずっと広いのですから。
過ぎても大丈夫|13〜15歳はむしろ伸びる力がある

ここが、いちばんお伝えしたいところです。13〜15歳頃は、決して「余り物の時間」ではありません。
この年代だからこそ伸びやすいものが、はっきりとあります。
体格の変化と神経系の完成にともなって、筋力・持久力・心肺機能が向上していく時期です。加えて、スポーツの戦術を理解する力も深まっていきます。
幼い頃には難しかった「考えて動く」が、ここで武器になります。
つまり、パワーやスピード、粘り強さ、そして頭の使い方。これらは中学生になってから伸び番を迎えるものばかりなんです。
ゴールデンエイジを逃したと感じている子ほど、実はこれから伸びる要素をたくさん残しています。
この年代ごとの「伸びるものの入れ替わり」については、【子どもの成長】ゴールデンエイジを最適に過ごすためのトレーニングガイド!考え方解説のポストゴールデンエイジの項で詳しく解説しています。仕組みから知りたい方は、そちらものぞいてみてください。
「動きの習得」もゼロにはならない、時間がかかるだけ

とはいえ、正直なところもお伝えします。新しい動きを覚えるスピードは、幼い頃と比べるとゆるやかになります。これは事実です。
でも、遅くなるだけで、止まるわけではありません。「遅い」と「できない」は、まったく別のことだからです。
しかも中学生には、幼い子にはない強みがあります。それまでに身につけた動きを応用できるという力です。
走る、跳ぶ、投げる。こうした土台がある子は、新しい動作もそこに紐づけて覚えていけます。
ゼロから覚えるのではなく、持っているものに足していくイメージですね。
だから、幼少期に多様な遊びをしてこなかったとしても、悲観しなくて大丈夫です。今から動きの引き出しを増やしても、ちゃんと積み上がっていきます。
少し時間をかける前提さえ持っておけば、それでいいのです。
中学生から今日はじめる3つのこと

では、具体的に何をすればいいのか。難しいメニューは要りません。今日から始められる3つに絞ってお話しします。
一つめは、基本フォームの見直しです。速く走りたい、うまくなりたいと思ったとき、いきなり量を増やすより、まず動きの土台を整えるほうが伸びやすい。
自宅でできる範囲の見直し方は、足が速くなる自宅トレーニング|小中学生が親子でできる練習メニューにまとめました。
二つめは、自重トレーニングです。腕立て・腹筋・スクワットのように、自分の体重を使う運動から始めてください。
中学生は筋力が伸びやすい時期に入りますが、いきなり重い器具を持つ必要はありません。ただし、膝やかかと、腰に痛みが出たら、その日は中止してください。成長期の体は、まだ育っている途中だからです。
三つめは、続く仕組みをつくることです。実は、これがいちばん大事かもしれません。どんなにいいメニューも、続かなければ伸びにはつながらないからです。
いちばんの敵は「焦り」|他の子と比べない

ここまで読んでくださった方に、もう一つだけ。運動を伸ばすうえで、いちばんの障害になりやすいのは、練習の中身ではありません。親御さんの焦りのほうです。
「あの子はもうあんなに走れるのに」。つい、隣の子と比べてしまいますよね。その気持ちは、痛いほど分かります。
でも、成長のペースには大きな個人差があります。同学年でも体つきがまるで違う子が並ぶのが、現場の当たり前です。
今伸びていない子が、半年後に一気に伸びる。そんな場面を何度も見てきました。
焦りは、たいてい子どもに伝わります。そして「早くやりなさい」が続くと、運動そのものが嫌なものになってしまう。これがいちばんの遠回りです。
もし今、続けさせることに疲れているなら、子どもが練習を嫌がる・続かないとき|コーチが親御さんに伝えている3つのことも読んでみてください。頑張り方より、続け方のほうが効いてくることがあります。
比べる相手は、隣の子ではなく、昨日のわが子で十分です。
まとめ:今日からの一歩
ゴールデンエイジを過ぎても、運動能力は伸びます。伸びやすいものが、時期ごとに入れ替わっていくだけ。
13歳からは、筋力・持久力・戦術理解が伸び番を迎えます。動きの習得も、時間はかかってもゼロにはなりません。
過ぎた時期を悔やむ気持ちは、そっと横に置いてください。今の体に合ったことを、今から始めればいいのです。
今日できる一歩を一つだけ挙げるなら、お子さんと一緒に、自重スクワットを10回やってみることです。フォームを整えて、ゆっくり10回。
うまくできたかより、一緒にやれたことのほうを、どうか喜んであげてください。その1回が、これから伸びていく体の出発点になります。
