良かれと思って逆効果|運動が苦手な子への「声かけNG集」
こんにちは、ぷでぃまです!
運動が苦手な子への声かけについて、先に結論をお伝えします。応援のつもりの言葉ほど、子どもを追い込んでしまうことがあります。
励ましてるつもりなのに、なんだか逆にしょげちゃって…
「もっと頑張れ」「なんでできないの」。よかれと思ってかけた言葉に、子どもがしゅんとなる。そんな経験はありませんか。
言葉に悪気はありません。むしろ応援したい気持ちがあるからこそ出てくる言葉です。でも運動が苦手な子には、その一言が重く響くことがあります。
大事なのは、言葉づかいを正すことではありません。同じ気持ちを、追い込まない形で伝えることです。
この記事では、つい言ってしまうNG声かけと、そのままの気持ちを伝わる言葉に変える言い換えを、順番にお話しします。
この記事で分かること
- 「もっと頑張れ」が、苦手な子ほど効かない理由
- 他の子や兄弟と比べる言葉が残すもの
- 結果だけをほめると起きる、じわじわした逆効果
- 同じ気持ちを、伝わる形に変える言い換え集
- 言葉よりも効く、親の「となりにいる」姿勢
「もっと頑張れ」は、もう頑張っている子に届きません

最初にお伝えしたいのは、「頑張れ」は万能ではない、ということです。
運動が苦手な子は、たいてい人一倍頑張っています。うまくいかないなりに、その子のペースで力を出している。そこに「もっと頑張れ」と言うと、今の努力を見てもらえていない、と感じてしまうんです。
「頑張れ」の前に、「頑張ってるね」を。今のその子を認める一言が先です。
伝えたいのは「もっと」ではなく「見ているよ」のはずです。だったら、まず今できていることを言葉にする。認められた実感が、次の一歩の力になるんです。言葉のかけ方ひとつで伝わり方が変わる話は、子どもへの走り方の教え方でもくわしくお話ししています。
「なんでできないの」は、理由を聞いていません

次に気をつけたいのが、「なんでできないの」です。形は質問ですが、多くの場合、子どもへの責めとして届きます。
子ども自身、なぜできないかは分かりません。分からないから困っているのに、理由を問い詰められると、「自分はダメなんだ」という気持ちだけが残ります。
- 「なんでできないの」 → できない自分を責める言葉に聞こえる
- 「どこが難しい?」 → 一緒に原因をさがす言葉になる
どこが難しいか、一緒に見てくれるなら言えるかも。
同じ「できない」に向き合うのでも、責めるのか、一緒にさがすのかで、子どもの表情はまるで変わります。主語を「あなた」から「一緒に」に変えるだけで、質問はやさしくなります。
「◯◯くんはできてるよ」は、比べた記憶だけが残ります

いちばん残りやすいのが、他の子や兄弟と比べる言葉です。「◯◯くんはできてるよ」「お姉ちゃんはすぐできたのに」。奮起してほしくて出る言葉ですが、逆に働くことが多いです。
比べられた子に残るのは、やる気ではありません。「自分は劣っている」という感覚のほうです。しかもこの感覚は、運動そのものを嫌いにする力を持っています。
比べるなら、他の子とではなく「昨日のその子」と。伸びは、その子の中にあります。
昨日より1回多くできた。先週より長く続いた。そういうその子自身の中の変化を見つけて言葉にする。他人が基準だと終わりがありませんが、過去の自分が基準なら、必ず前に進めます。
結果だけをほめると、じわじわ逆効果になります

もうひとつ、見落としやすいのが結果だけをほめることです。「勝った?」「何位だった?」。悪気なく口をつくこの一言も、少し気をつけたい声かけです。
結果だけを見られていると感じた子は、負ける場面や、うまくいかない挑戦をさけるようになります。ほめられない結果なら、やらないほうがいい、と学んでしまうからです。
つい「勝った?」から聞いちゃうんですよね…
その気持ちはよく分かります。だからこそ、聞く順番を変えてみてください。結果より先に、「どうだった?」「楽しかった?」と過程をたずねる。やったこと自体をほめると、子どもは結果を恐れず挑戦できるようになります。嫌がる練習を無理に続けさせない見極め方は、練習を嫌がる・続かないときにまとめました。
言葉より効くのは、「となりにいる」姿勢です
最後に、いちばん伝えたいことをお話しします。声かけは、完璧でなくて大丈夫です。
大切なのは、正しい言葉を選ぶことより、子どもの味方でいる姿勢のほうです。多少言葉を選びそこねても、この子の味方だという空気が伝わっていれば、子どもはちゃんと受け取ってくれます。
つい言っちゃった日は、もう手遅れでしょうか…
そんなことはありません。言いすぎたと思ったら、あとから「さっきはごめん、頑張ってたよね」と一言そえればいいんです。言い直せることも、子どもはちゃんと見ています。
現場でも、結果を問い詰めがちだった声かけを、過程を聞く形に変えただけで、子どもが自分から練習の話をするようになる場面を何度も見てきました。
だから今日増やしたいのは、完璧な励ましの言葉ではありません。今のその子を認める一言のほうです。
今日できる一歩は、練習のあとに「どうだった?」と過程を先に聞くこと。楽しかった話が出てきたら、そこをうんと一緒に喜んであげてください。