よく眠る子は伸びる|運動・成長と睡眠のやさしい整え方
こんにちは、ぷでぃまです!
運動する子の睡眠について、先に結論をお伝えします。練習量を増やすより、眠る時間を守るほうが、体はよく育ちます。
夏休みに入ってから、寝るのが毎日どんどん遅くなってしまって…
夜ふかしをして、朝は起きられない。昼過ぎまでぼんやりしていて、練習に行っても動きが重い。夏休みには、そんな日が増えますよね。
これは、やる気が落ちたわけではないことが多いんです。体が育つために必要な休みが、足りていないだけということもあります。
運動と睡眠は、別々の話ではありません。練習で壊した体を作り直す時間が睡眠だからです。
この記事では、成長期の子に必要な睡眠と、崩れたリズムのやさしい戻し方を、順番にお話しします。
この記事で分かること
- 眠っている間に体の中で起きていること
- 睡眠不足が、まずどこに出るのか
- 小学生・中学生に必要な睡眠時間の目安
- 夜と朝、それぞれで整えたいこと
- 「早く寝なさい」が効かないときの考え方
眠っている間に、体は作り直されています
最初にお伝えしたいのは、体が育つのは練習中ではない、ということです。
練習で使われた筋肉は、その場では少し傷んだ状態になっています。それを修復して、前より強くしていくのが、休んでいる間の仕事です。

練習は「きっかけ」、睡眠は「仕上げ」。片方だけでは体は育ちません。
成長ホルモンが多く出るのも、眠りの深い時間帯だと言われています。だから、寝る時間を削って練習を足すのは、遠回りになりやすいんです。
もちろん、たくさん寝れば身長が必ず伸びる、という単純な話ではありません。それでも育つ準備を整えられるのは確かです。
体が大きく変わる時期に何を優先するかは、ゴールデンエイジは過ぎたら手遅れ?にもまとめました。
睡眠が足りないと、まずケガと集中力に出ます
次に、足りないとどうなるかです。睡眠不足のサインは、体力より先に、別のところに出てきます。
現場で最初に気づくのは、動きの精度です。いつもなら踏み切れる場所でつまずく、反応が半歩遅れる。そんな日が続く子は、たいてい寝不足を抱えています。

- 体に出るサイン … 動きが重い、すぐ息が上がる、小さなケガが増える
- 心に出るサイン … 集中が続かない、怒りっぽい、練習を嫌がる
がんばってるのに、なんか今日はうまくできない日がある。
「気合いが足りない」と見えてしまう姿の裏に、眠りの不足がかくれていることは珍しくありません。責める前に、ここ数日の就寝時間を思い出してみてください。
ケガをしにくい体づくり全体の考え方は、成長期のケガ予防と成長痛でくわしくお話ししています。
必要な時間の目安と、夏休みに崩れる理由
三つめは、どれくらい眠れば足りるのかです。目安として、次のくらいが必要だとされています。
- 小学生 … 9〜11時間
- 中学生 … 8〜10時間
思ったより長い、と感じた方が多いかもしれません。朝7時に起きるなら、小学生は夜9時前後には寝ている計算になります。
大人の感覚で「これくらいで十分」と決めない。子どもに必要な時間は、想像よりずっと長いです。
夏休みに崩れやすいのは、起きる時刻が決まっていないからです。朝がずれると、夜も自然にずれていきます。眠くならないのではなく、体の時計がうしろに動いてしまった状態です。

夜の練習で帰りが遅い日は、夕飯の時間が押して、そのまま就寝も遅くなりがちです。そんな日は練習前に軽く食べておくと、帰宅後の流れがずいぶん楽になります。くわしくは成長期の「補食」入門をご覧ください。
夜は「寝る前の1時間」、朝は「光と朝ごはん」
四つめは、実際の整え方です。やることを増やす必要はありません。夜と朝、ひとつずつ決めるだけで変わります。
夜に見直したいのは、寝る前の1時間の過ごし方です。強い光を浴びたり、興奮する遊びをしたりすると、体は眠る準備に入れません。
- 夜にしたいこと … 部屋を少し暗くする、風呂を早めにすませる
- 夜に避けたいこと … 寝る直前のゲーム・動画、遅い時間の激しい運動
寝る時間より、寝る前の過ごし方を変えるほうが早いんですね。
そして意外に効くのが、朝側です。起きる時刻を先に固定すると、夜は自然と早くなります。カーテンを開けて光を入れ、朝ごはんを食べる。この二つで、体の時計は動きはじめます。

一気に2時間戻そうとすると、たいてい失敗します。15分ずつ早める。それくらいのほうが、体はついてきてくれます。
「早く寝なさい」より、眠くなる流れをつくる
最後に、いちばん伝えたいことをお話しします。睡眠は、言葉で命令しても増えません。
「早く寝なさい」と言われて、すぐ眠れる子はほとんどいません。眠くない子に布団へ行けと言うのは、走れない子に速く走れと言うのと似ています。
毎晩、寝る時間でけんかになってしまうんです…
だから変えたいのは、声かけではなく流れのほうです。風呂の時間を30分早める。夕方に外で体を動かしておく。それだけで、夜のねむけは変わってきます。
現場でも、練習量はそのままで就寝時間を1時間早めただけで、動きの切れが戻り、表情まで明るくなった子を何度も見てきました。特別なことは何もしていません。
なお、しっかり寝ているはずなのに日中の眠気が強い、大きないびきをかく、といった様子が続くときは、生活習慣だけの問題ではないことがあります。かかりつけの先生に相談してみてください。
今日できる一歩は、明日の起きる時刻をひとつ決めて、風呂を30分早めること。夜を追いかけるより、朝から整えるほうが早く戻ります。