運動が苦手な親でもできる、子どもと一緒にやる練習3つ

トレーニング 公開日:

こんにちは、ぷでぃまです!

「一緒に練習してあげたいけど、私、運動がまったくできなくて…」

保護者の方から、この相談を本当によく受けます。「親も一緒にやりましょう」とお伝えするたびに、必ずと言っていいほど返ってくる言葉です。

結論からお伝えします。見本は、上手でなくていいです。むしろ、親が下手なほうが、子どもは続きます

この記事では、親の運動能力がいっさい問われない親子練習を3つ紹介します。道具なし、リビングや家の前でできるものだけを選びました。

そもそも、上手な見本は必要ありません

親子が向かい合って、楽しそうに準備運動をしている様子(イラスト)

まず、いちばん大きな誤解からほどかせてください。親の役割は、手本ではありません。「相手」です。

上手な見本なら、動画にいくらでもあります。でも、動画を見ながらの練習が続いた子を、私はほとんど見たことがありません。

続く子のとなりには、たいてい人がいます。一緒に息を切らして、一緒に笑ってくれる相手です。上手かどうかは、そこに関係ありません。

お母さん

私が下手だと、変な癖がつきませんか?

この質問もよく受けますが、心配はほとんどいりません。癖になるのは毎日くり返す自分の動きで、親の見本を数回見たくらいで移ることは、まずないからです。

むしろ気をつけたいのは、逆のパターンです。大人が張り切って上手なお手本を見せるほど、子どもは「見る人」の側に回ってしまう。指導現場で何度も見てきた光景です。

上手な動きは、見ている分には立派です。でも「自分もやりたい」を引き出す力は、案外弱いんです。

この「見る人・やる人」の構図は、子どもが練習を嫌がる・続かないとき|コーチが親御さんに伝えている3つのことでお話ししました。今日はその続きとして、具体的な練習を3つ紹介します。

練習① 一緒にジャンプ。親が先にバテていい

親子が並んでその場ジャンプをして、親のほうが息を切らしている様子(イラスト)

ひとつ目は、いちばん簡単なものから。並んで、その場でジャンプ10回。これだけです。

慣れてきたら、ケンケンで玄関まで競走してみてください。距離は5メートルもあれば十分です。

この練習のいいところは、親がバテるほど盛り上がることです。親が先に息を切らす。子どもが笑う。「もう1回!」と言い出す。このループが、続く仕組みそのものなんです。

指導現場でも、いちばん盛り上がるのはコーチが本気でバテている場面です。「大人に勝てるかも」と思った瞬間、子どもは自分から動き出します。

ジャンプなんて練習になるの?と思うかもしれません。地面をポンと押して跳ぶ感覚は、走る動きにもつながっていきます。まずは遊びとして十分です。

ケンケンは、左右の足を交代しながらやってみてください。片足だけだと、バランスが取りにくくなります。

時間は合計5分もいりません。物足りないくらいでやめるほうが、次の「またやろう」につながりやすくなります。

跳ぶのに慣れて物足りなくなったら、なわとびを足すのも手です。道具の選び方は運動が苦手な子のおうちトレに。コーチが実際に使う道具3つにまとめました。跳べなくても始められます。

練習② 「どっちが速そう?」の言い当てっこ

親が2種類の走り方をやって見せて、子どもが指さして選んでいる様子(イラスト)

ふたつ目は、親が1歩も速く走らなくていい練習です。

やり方は簡単で、親が2パターンの動きをやって見せます。たとえば、腕をだらんと下げた走り方と、腕を振った走り方。そして子どもに聞きます。「どっちが速そう?」

子どもはたいてい、正しいほうを選びます。教わっていなくても、見れば分かるんです。そして自分で見つけた答えは、言われた答えより残ります

コツは、悪い例を思い切り下手にやることです。運動が苦手な方ほど、じつはこの練習に向いています。悪い例の説得力なら、誰にも負けませんから。

お父さん

良い例のほうも、うまくやれる自信がないです…

大丈夫です。良い例は正しくなくても、悪い例との違いが分かれば成立します。腕を振るか振らないか、くらいの差で十分です。

慣れてきたら、お題を変えてみてください。下を向いた走りと前を向いた走り、ちょこちょこ歩幅と大きい歩幅。お題が変わっても、やることは同じです。

子どもが選んだら、両方やってもらってください。「どっちが走りやすかった?」まで聞けたら、この練習は満点です。

練習③ 親のフォームを、子どもに直してもらう

子どもがコーチ役になって、親の腕振りを身ぶりつきで直している様子(イラスト)

みっつ目は、立場をひっくり返す練習です。親が走って、子どもに聞きます。「お母さんの腕振り、どう?」

子ども

んー、うではもっとこう!ひじ、曲げて!

こんなふうに身ぶりつきで説明を始めたら、しめたものです。子どもは急にコーチの顔になり、親の動きをじっくり観察し始めます。

教えるには、正解を自分の中で言葉にする必要があります。その「観察して言葉にする」作業が、そのまま動きの学習になる。指導現場でも、教え役を任せた子がぐっと伸びる場面を何度も見てきました。

直されたら「ありがとう、もう1回見てて」。この一言で子どもは張り切ります。

子どもへの声のかけ方は、子どもへの走り方の教え方|言葉のかけ方で伝わり方が変わりますにまとめています。教える側に回った子どもの言葉に、親のほうがハッとさせられるかもしれません。

それでも体が動かない日は、見ているだけでもいい

ここまで3つ紹介しておいて何ですが、毎回つき合う必要はありません。

仕事で疲れ果てた日や、体調がすぐれない日もありますよね。そんな日に無理をすると、練習が親の負担になります。負担になった習慣は、親の側から先に途切れてしまうものです。

そういう日は、子どもにこう言ってあげてください。「今日はコーチ役やって」。ソファに座ったまま、子どものジャンプを数えるだけでいい。それでも子どもにとっては、見てくれる相手がいる練習です。

私のまわりにも、送り迎えだけで精いっぱいという保護者の方はたくさんいます。それでも子どもは、ちゃんと育っていきます。

一緒にやる日と、見ているだけの日があっていい。細く長く続くほうが、結局いちばん遠くまで行けます。

まとめ:今日は、並んでジャンプ10回から

運動が苦手な親御さんに向けて紹介した3つを、もう一度並べます。

3つに共通するのは、親の運動能力を問わないことです。問われるのは、となりにいるかどうかだけ。効果の出方には個人差がありますが、親が「相手」になるだけで、練習の空気は変わりやすくなります。

今日の一歩は、これだけです。お子さんの横に並んで、その場でジャンプ10回。先にバテたら、笑ってもう1回どうぞ。

ぷでぃまスポーツのマスコット ぷてぃ

このブログについて

このブログは、子どもたちの「走りたい」を応援する場所です。 やさしい言葉で、保護者の方にも安心して読んでいただける情報をお届けします。

関連記事